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パート・有期の同一賃金指針を周知へ~改正内容と企業に求められる対応~

執筆者の写真: 賢二 内藤
賢二 内藤
4月26日
読了時間: 4分

1.はじめに

 厚生労働省は、パートタイム労働者や有期雇用労働者の処遇改善を目的として、「短時間・有期雇用労働者対策基本方針」の新たな案を取りまとめました。

 今回の方針では、同一労働同一賃金に関する制度の周知や、説明義務の運用改善などを通じて、正社員との待遇差の是正を進める方向性が示されています。

 本記事では、その内容を整理します。


2.基本方針見直しの背景

 今回の見直しは、現行方針が令和2年度から令和6年度までの5年間を対象としており、労働政策審議会における「同一労働同一賃金」の見直し議論の結果を受けて、新たな期間に対応する基本方針の内容を検討したものとなります。


 見直しの背景としては、

 👉待遇改善の取組みは進んでいるものの、依然として正社員との賃金格差が存在している

 という現状が指摘されています。


3.改正施行規則とガイドラインの周知

 今回の基本方針では、

  • 改正パート・有期労働法施行規則

  • 同一労働同一賃金ガイドライン

 の周知を重点的に進めるとされています。

 これらは、いずれも2026年10月の施行・適用が予定されています。


■同一労働同一賃金ガイドラインの位置付け

 均等・均衡待遇の確保に向けては、退職金や家族手当などに関する基本的な考え方を示した改正同一労働同一賃金ガイドラインなどを踏まえ、

 👉どのような待遇差が不合理となるのか👉どのような場合に合理性が認められるのか

 といった基本的な考え方について周知に努めていくとしています。


■周知の目的

 これらの制度を周知することで、

 👉企業が適切な対応を取りやすくする👉労働者の理解を深める

 といった効果が期待されています。


4.説明義務の運用改善

 今回の改正の中でも重要なポイントの一つが、説明義務に関する運用の見直しです。


■説明義務の課題

 これまでの実務では、

  • 労働条件が不明確になりやすい

  • 待遇差の理由が分からない

 といった状況が指摘されています。


 また、

 👉労働者が制度を知らない👉説明を求めにくい職場環境といった課題もあるとされています。


■改正の内容

 2026年10月施行予定の改正施行規則では、

 👉雇入れ時の労働条件明示事項に「待遇差の内容・理由の説明を求めることができる旨」が追加されます。


■狙い

 この改正により、

  • 労働者が説明を求めやすくなる

  • 企業側の説明対応が明確になる

 といった改善が期待されています。


5.均等・均衡待遇の確保

 基本方針では、均等・均衡待遇の確保を引き続き重要な取組みとして位置付けています。


■考え方

 均等・均衡待遇とは、

 👉職務内容や責任の程度などに応じて👉合理的な理由のない待遇差を設けないことを意味します。


■今後の対応

 今後は、

 👉改正ガイドラインの内容を踏まえ、待遇差の適否の判断基準を周知していくとされています。


■労働者の納得性の向上

 あわせて、

 👉説明義務の履行を通じて、労働者の納得性を高めることも重要なポイントとされています。


6.正社員転換の推進

 今回の基本方針では、正社員への転換促進も重要な施策として位置付けられています。


■背景

 パートや有期雇用労働者の中には、

 👉不本意ながら非正規雇用で働いている人が存在しているとされています。


■具体的な取組み

 これに対して、

 👉正社員転換制度の整備・活用を促進する方向性が示されています。


■情報公表の促進

 企業に対しては、

  • 転換制度の内容

  • 転換実績

 などの情報を、

 👉労働者へ提供

 👉ウェブサイトで公表

 する取組みが促されます。


7.今後の施策の方向性

 今回の基本方針では、今後の施策として次の2点が示されています。


■① 待遇改善の推進

 均等・均衡待遇の確保を通じて、

 👉待遇の改善を進める


■② 正社員転換の促進

 不本意非正規雇用の解消に向けて、

 👉正社員転換制度の活用を促す


 これらを通じて、雇用の安定と処遇改善を図るとされています。


8.まとめ

 今回示された基本方針案では、

  • 同一労働同一賃金ガイドラインの周知

  • 説明義務の運用改善

  • 正社員転換制度の促進

 などが重点的な取組みとして示されました。


 特に、

 👉待遇差の「内容」と「理由」を明確にすること

 👉労働者が説明を求めやすい環境を整えること

 が重要なポイントとされています。


 企業にとっては、制度の内容を踏まえ、自社の雇用管理や説明体制を見直す際の参考となる内容といえます。


■情報元

・2026.04.09【労働新聞 WEB】

・労働政策審議会同一労働同一賃金部会の部会報告(主なポイント)

 
 
 

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