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令和8年度 雇用関係助成金の最新動向と注意点
1.はじめに 令和8年度は、雇用保険法施行規則等の改正に伴い、複数の雇用関係助成金が見直し・新設されました。 中小企業や人事労務担当者にとって、これらの変更点を把握しておくことは、制度を適切に活用するうえで欠かせません。 本記事では、令和8年度の助成金の全体像と主要な変更点、および申請にあたって注意すべき点をまとめて解説します。 なお、助成金の内容は年度途中に変更される場合もあるため、申請前には必ず最新の支給要領やパンフレット等で確認してください。 2.令和8年度改正の全体像 令和8年度の主な改正は、雇用保険法施行規則等の改正を根拠としており、複数の助成金が対象となっています。 改正の主な対象となった助成金は以下のとおりです。 産業雇用安定助成金 早期再就職支援等助成金 65歳超雇用推進助成金 特定求職者雇用開発助成金 地域雇用開発助成金 両立支援等助成金 人材確保等支援助成金 キャリアアップ助成金 人材開発支援助成金 施行時期については、令和8年4月1日または4月8日が中心となっており、一部の改正については令和8年5月1日以降の適
賢二 内藤
5月23日読了時間: 9分
令和8年度の労働行政は「賃上げ支援」と「非正規労働者の処遇改善」に重点─厚労省が運営方針を策定─
はじめに 厚生労働省は令和8年度(2026年度)の「地方労働行政運営方針」を策定しました。この方針は、全国の都道府県労働局が一年間を通じてどのような施策に取り組むかを示すものです。 今年度の方針では、賃金引上げに向けた企業支援と非正規雇用労働者への処遇改善が重点対策として位置付けられています。具体的には、「賃上げ支援助成金パッケージ」の周知・活用促進や、同一労働同一賃金の遵守徹底などが柱となっています。 本記事では、この運営方針の内容を中心に、令和8年度の主要な労働行政施策を整理してお伝えします。 1.令和8年度の基本的な問題意識 運営方針の冒頭では、我が国が直面している労働環境の変化について整理されています。 少子化の進行により生産年齢人口の減少が続いており、今後さらに労働供給の制約が強まることが見込まれています。 こうした状況の中で、国民一人ひとりの能力を十分に発揮できる環境を整えることが重要であるとされています。 具体的な方向性としては、物価上昇を上回る賃上げが継続できる環境の整備、労働生産性の向上、労働移動の円滑化、そして労働
賢二 内藤
5月6日読了時間: 9分
勤務地限定は成立する?「転勤なし」でも配転が有効とされた裁判例
1.はじめに 会社が従業員に対して行う配置転換(いわゆる異動)は、日常的に行われる人事の一つです。 一方で、「勤務地が決まっているのではないか」と感じる場面もあり、 👉「転勤なしと書いてあったのに異動になるのか」 と疑問に思うケースもあります。 ここで重要なのは、 👉「勤務地がどこまで決まっているのか(=勤務地限定があるか)」 という点です。 ただし、 👉求人票に「転勤なし」と書かれているだけで、必ず勤務地が固定されるとは限りません。 勤務地がどこまで認められているかは、 👉雇用契約の内容や会社のルールなどを踏まえて判断されます。 本記事では、「転勤なし」と記載があったにもかかわらず、異動が有効と判断された裁判例について、その内容を整理します。 2.事案の概要 本件は、首都圏で事業を行う貨物軽自動車運送事業者の事業協同組合に勤務していた労働者が、異動命令の有効性を争ったものです。 この組合は、東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県に配送センターを設置していました。 労働者はハローワーク経由で応募・採用され、東京配送センターでの研修を経て、本部や
賢二 内藤
5月5日読了時間: 5分
パート・有期の同一賃金指針を周知へ~改正内容と企業に求められる対応~
1.はじめに 厚生労働省は、パートタイム労働者や有期雇用労働者の処遇改善を目的として、「短時間・有期雇用労働者対策基本方針」の新たな案を取りまとめました。 今回の方針では、同一労働同一賃金に関する制度の周知や、説明義務の運用改善などを通じて、正社員との待遇差の是正を進める方向性が示されています。 本記事では、その内容を整理します。 2.基本方針見直しの背景 今回の見直しは、現行方針が令和2年度から令和6年度までの5年間を対象としており、労働政策審議会における「同一労働同一賃金」の見直し議論の結果を受けて、新たな期間に対応する基本方針の内容を検討したものとなります。 見直しの背景としては、 👉待遇改善の取組みは進んでいるものの、依然として正社員との賃金格差が存在している という現状が指摘されています。 3.改正施行規則とガイドラインの周知 今回の基本方針では、 改正パート・有期労働法施行規則 同一労働同一賃金ガイドライン の周知を重点的に進めるとされています。 これらは、いずれも2026年10月の施行・適用が予定されています。
賢二 内藤
4月26日読了時間: 4分
待遇差是正は「引上げ」だけではない?判決のポイントを整理|日本郵便(住宅手当)事件
1.はじめに 有期契約労働者と無期契約労働者との間の待遇差をどのように是正すべきかは、近年の実務において重要な論点となっています。 2024年12月12日の東京高裁判決(日本郵便・住宅手当事件)では、この点について、 待遇差の解消方法は必ずしも「契約社員の待遇の引上げ」に限られない という判断が示されました。 本記事では、本判決の事案の概要と判断のポイントを整理します。 2.事案の概要 本件は、日本郵便の契約社員(時給制)が、正社員との待遇差について損害賠償を求めた事案です。 具体的には、 住居手当 病気休暇制度 扶養手当 などの処遇について、 👉 無期契約の正社員との間に不合理な差がある として、労働契約法旧20条およびパートタイム・有期雇用労働法8条違反を主張しました。 本記事では、その中でも「住宅手当」に関する部分を取り上げます。 3.会社の対応(就業規則の改定) 本件において会社は、平成30年10月以降、 👉正社員に対する住居手当を段階的に減額し、最終的に廃止する内容の就業規則改定を行いました。 あわせて、対象者に対して
賢二 内藤
4月20日読了時間: 4分
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